有床診療所懇談会を開催 「防火・防災対策」と「医療法立入検査」で
協会は12月26日、有床診療所会員を対象に「有床診療所懇談会」を開催。30人が出席した。
第1部は、13年10月、福岡市にある有床診療所での火災以降、防火・防災意識が高まる中、「有床診療所における防火・防災対策」について、京都市消防局の高木孝一違反対策課長から解説いただいた。
10人の死者を出すに至った福岡市における有床診療所火災の問題点、消防法令で定められる防火管理や消防用設備等に触れた上で、医療機関での火災原因や発生状況について説明した。火災は起こらないと考えるのではなく、起こり得ると考え、その時どうするかを考えておく必要がある、等と解説した。
第2部は、京都市医務審査課の牧野善美担当課長補佐から「有床診療所の立入検査」について解説いただいた。医療法に基づく立入検査は、13年10月から京都市内の全ての有床診療所を対象に定期的な実施が開始されており関心が高い。
牧野氏は、立入検査が、医療機関における安心・安全の医療を確保する、行政として医療機関の実態を把握することを目的に行うものとした上で、検査を受けるには時間を要すが、費用をかけずに医療機関の現状が把握でき、安心・安全の医療提供につながるので、あまり気構えないで対応してほしい、等と解説した。
医療法立入検査の自主管理点検表が配布されるなど資料も好評で質問も活発に出された。今後も協会では、有床診療所のニーズに合った懇談会を企画していきたい。