時間外対応加算は5点・3点・1点/12年度診療報酬改定  PDF

時間外対応加算は5点・3点・1点/12年度診療報酬改定

 厚生労働省は2月10日、2012年度診療報酬改定の個別改定項目(いわゆる短冊)に具体的な点数をはめ込んで中医協総会に提示した。地域医療貢献加算(現在3点)から名称変更する「時間外対応加算」の点数は、加算1(24時間常時対応)=5点、加算2(従来同様の準夜帯対応)=3点、加算3(輪番制)=1点とした。標榜時間外の準夜帯に輪番制で対応する場合は、施設数が3施設以内という縛りが付いた。厚労省案が中医協総会で了承されれば、2月10日中にも小宮山洋子厚生労働相に答申する。

 同一日の複数科受診は、再診料・外来診療料ともに34点(同一日2科目の場合)で提示した。月内の算定回数制限はないが、3科目は算定できない。

 紹介率が低い特定機能病院などの初診料は200点(紹介のない場合)、外来診療料は52点(他医療機関へ紹介したにもかかわらず、その病院を受診した場合)とした。点数を引き下げる代わりに、保険外併用療養費制度(選定療養)の枠組みで患者から特別の料金を徴収することになる。紹介率が40%未満の特定機能病院と、500床以上の地域医療支援病院が対象。ただし、逆紹介率が30%以上の場合には対象から外れる。13年4月1日からの導入を予定している。

厚労省は「対象施設数はさほど多くない」としている。

 「回復期リハビリテーション病棟入院料」は、現行の2段階評価から3段階評価に改める。新たな点数は入院料1=1911点、入院料2=1761点、入院料3=1611点。

 「亜急性期入院医療管理料」は、脳血管疾患等リハビリテーション料や運動器リハビリテーション料を算定したことが「ない」患者が対象の「管理料1」を2061点とし、逆にそれらを算定したことが「ある」場合の「管理料2」を1911点とした。

 「患者サポート体制充実加算」は70点(入院初日)。施設基準として、患者相談窓口の設置や、専任の看護師や社会福祉士などの配置、患者サポートのマニュアル作成、報告体制の整備、職員研修などの体制整備を求める。

 院内感染防止策として導入する「感染防止対策加算1」は400点、「加算2」は100点(ともに入院初日)。大病院(加算1)と中小病院(加算2)で年4回以上、感染防止対策の共同カンファレンスを実施する。加算1を算定する大病院が互いの対策を評価し合う「感染防止対策地域連携加算」は100点(入院初日)とした。

 診療報酬改定の財源配分で、医科4700億円分の使い道を見ると、医療従事者の負担軽減策に1200億円、医療と介護の機能分化や在宅医療の充実に1500億円、がんや認知症など進歩した医療技術の評価に2000億円を充てる。歯科は500億円、調剤は300億円。(2/10MEDIFAXより)

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