日薬が協会の要請受けて通知

日薬が協会の要請受けて通知

後発品への変更時の疑義照会徹底を

 日本薬剤師会から各都道府県薬剤師会宛に「先発医薬品と後発医薬品で適応に違いがある場合の対応について(処方医への疑義照会の徹底のお願い)」通知が、10月21日付で発出された。これは、最近処方せん発行医もしくは医療機関から、処方せんに記載された先発医薬品と異なる適応の後発医薬品へ変更したことによる保険請求上の査定を懸念する声が聞こえるため、保険薬剤師として、後発医薬品へ変更可能な処方せんであっても、後発医薬品が有しない効能・効果を期待した使用が推測される場合など、疑義が生じた場合には、処方医に対して照会・確認することが不可欠であるという考え方を、各都道府県薬剤師会に対して、あらためて会員への周知・指導を求めたもの。

 保険医協会では、保険審査通信で寄せられた減点事例をきっかけに、厚生労働大臣宛に要望書を提出するとともに、日本薬剤師会会長並びに京都府薬剤師会会長宛に「『後発医薬品に変更不可』となっていない処方せんを調剤する場合のお願い」文書を提出していた(10月1日付)。京都府薬剤師会には、鈴木副理事長が直接持参したところ、「先発医薬品と後発医薬品で効能・効果が異なる主な医薬品」の資料提供を受け、グリーンペーパー(10月号)に掲載したほか、「さらに会員に周知するとともに、日本薬剤師会の会議でも話題提供したい」と協力的に対応する旨の発言を得ていた。

 今回、日本薬剤師会が発出した通知文書の内容は、処方する側と調剤する側が協力することによって、制度の不備を補完するものである。医療関係団体が協力することで制度改善の道を開くことに今後とも期待したい。

【京都保険医新聞第2664号_2008年11月10日_2面】

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