日本専門医機構の基本骨格了承/専認機構が理事会  PDF

日本専門医機構の基本骨格了承/専認機構が理事会

 日本専門医制評価・認定機構(池田康夫理事長)は8月2日、理事会を開き、新たな専門医制度の中立的機関となる日本専門医機構(仮称)の在り方について検討を進めている第三者機関検討委員会(門田守人委員長)から新組織の基本骨格などについて報告を受け、了承した。理事会後、池田理事長は、取材に対して「新機構の社員、理事などの選出はなるべく早く進めたい」との考えを示し、第三者機関検討委からの答申を2012年秋には受けたいとした。

 池田理事長によると、理事会が了承した新機構の認定部門の組織は「専門医認定」と「研修プログラム施設評価・認定」の2類系とする。2つの認定は、各専門領域別委員会(例えば内科専門医認定委員会、外科専門医認定委員会など)が支える。

 専門医を目指す医師らは新機構に申請し認定を受ける。研修施設については、研修プログラムを申請することで認定される仕組みになる。池田理事長は「国民、患者の理解が得られるよう、学会単位から診療領域別の専門医制度に改めていく。研修プログラムに沿った育成制度を確立することによって、専門医の質の向上と標準化を図っていくことが必要だ」と新機構の設立理念を説明した。

 設立理念を具体化させるための一環として専認機構は、研修施設の評価に関する試行事業を実施している。この日の理事会では、施設評価委員会が10年度の研修施設調査試行事業の結果を報告した。池田理事長は「10年度は40施設を対象に研修施設の査察を試行した。その結果、施設調査員(サーベイヤー)にとって時間的負担の大きさなどの課題が浮き彫りになった」と指摘。今後、研修施設調査計画を策定する上で、年間100施設程度を査察できる仕組みや、評価基準、認定証の発行などを順次検討していく予定だ。

 池田理事長は「サーベイヤーの負担軽減を図る上でも全国を7地区に分け、各地区にチーフサーベイヤーを任命していく。病院診療に従事していたOBを含め、各学会からもサーベイヤーを推薦してもらうことにしている」と述べた。(8/3MEDIFAXより)

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