日数補正後の伸び率2.2%増/08年度「医療費の動向」を公表
厚生労働省は7月17日、2008年度の「医療費の動向」を公表した。医療費の総計は34.1兆円で、前年度から約6000億円増加し、医療費の伸び率は1.9%となった。今回から休日数の影響を補正した医療費総額の伸び率も示され、稼働日数補正後の伸び率は2.2%だった。保険局調査課は稼働日数補正後の伸び率を前提に、0.82%の引き下げだった08年4月の診療報酬改定の影響を考慮すれば、医療費の伸び率は3.02%になると指摘。おおむね従来と同水準の3%台で推移したとしている。
稼働日数補正後の伸び率では、医療費総額に対する休日数などの影響を補正した。調査課では09年1月の中医協・診療報酬基本問題小委員会で出された要望に応え、稼働日数補正後の伸び率を示すことにした。
診療種類別の医療費の伸び率については、医科の入院が1.9%、入院外が0.2%だった。特に入院外は前年度の1.8%から大きく減少した。このほか、歯科は2.6%、調剤5.3%の伸び率で、歯科が前年度0.2%減から増加する一方、調剤は前年度8.9%から大きな減少傾向を示した。稼働日数補正後の伸び率を見ると、入院が2.2%、入院外が0.6%となっている。
また、1日当たりの医療費は3.2%の伸び率だった。延べ患者数に相当する受診延べ日数は1.3%減だった。受診延べ日数の伸び率は05年度以降、0.3%減、0.7%減、0.9%減、1.3%減と推移している。受診延べ日数は減少傾向を示しているが、1日当たりの医療費が増加しているため、医療費総額は増加傾向にある。(7/21MEDIFAXより)