日医案「原中会長の意向で進化」/高齢者制度で中川副会長  PDF

日医案「原中会長の意向で進化」/高齢者制度で中川副会長

 日本医師会定例代議員会で4月2日、原中勝征会長と中川俊男副会長に対して、後期高齢者医療制度に対する考え方の違いについて説明を求める質問があった。

 原中会長は、75歳を区切りに医療を制限するとして同制度をスタート時から強く批判。中川副会長は前執行部で、75歳以上を対象とする新たな「高齢者のための医療制度」を提案した日医の「グランドデザイン2009」に深くかかわった。

 原中会長は後期高齢者医療制度に反対した理由について「75歳以上になると医療を制限するということは医師として認められない」と説明。「1点10円を8円にも7円にもできるという項目も入っていた」と述べ、医療費抑制を狙ったものであることを問題視した。その上で「中川先生の主張は私も知っている。公費を9割にして、医療を制限しないということだった。しかし、実際に(政府から)出てきたものが違ったので私は反対した」と述べた。

 中川副会長は「後期高齢者医療制度と日医が提案する『高齢者のための医療制度』は似て非なるもの」と強調。「骨格は日医の提案通りの形だが、財源構成が違う」と指摘した。特に「公費投入9割が前提でなければ保障の原理ではない」と説明。「原中会長が75歳以上で医療レベルが下がってはいけないと主張することと、われわれが75歳以上の患者を手厚くするとしたことに齟齬はない」と述べた。

 さらに、原中執行部がスタートしたことを踏まえ「2010年はグランドデザイン改定の年に当たる。当然、原中会長の意向を中心に進化させる作業を進めなければならない」と述べた。(4/5MEDIFAXより)

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