日医など、与謝野氏と意見交換/医療保険の全国一本化など提案
政府の「社会保障改革に関する集中検討会議」(議長=菅直人首相)は4月23日の準備作業会合で、与謝野馨社会保障・税一体改革担当相と日本医師会など関係団体との間で行われた意見交換の内容を明らかにした。日医は、公的医療保険の全国一本化を提案。不足分に充てる財源や配分について国民的合意を得る必要があるとの考えを説明した。
意見交換は4月22日に行われ、日本歯科医師会と日本薬剤師会の幹部らも出席した。
事務局が準備作業会合に示した資料によると、日医は現行の医療保険制度を4段階に分けて全国一本化することを提案。窓口負担の引き下げや保険料率の格差是正なども求めるなど、2010年秋に発表した「国民の安心を約束する医療保険制度」の内容を説明した。
消費税については「税率をかなり引き上げない限り不足分は埋まらない」とする一方、不足分にどういった財源を充てるか、年金・医療・介護の各分野に消費税収をどのように配分するかは、国民的合意を得る必要があると指摘。消費税の社会保障目的税化については「税収の枠内に給付費を収めるべきということにならないか」と懸念を示したほか、控除対象外消費税問題の解消も求めた。
混合診療の全面解禁や保険免責制、規制・制度改革の方針に方向性が盛り込まれた医療法人と他の法人との役職員の兼任については、いずれも反対姿勢を伝えた。(4/26MEDIFAXより)