新高齢者制度、負担増に反対へ/民主WT、総報酬割は容認
後期高齢者医療制度廃止後の新たな制度をめぐり、民主党の高齢者医療制度改革ワーキングチーム(WT、主査=柚木道義衆院議員)は12月8日、取りまとめの方向性として、厚生労働省が提案する高齢者の負担増に反対する方針を党厚生労働部門会議に示した。75歳以上の医療給付費への支援金に「総報酬割」を全面的に導入することについては、容認する方向。
●負担増「大きな公約変更になる」
民主党は2009年の衆院選前にまとめた政策集の詳細版で、70歳以上の窓口負担は1割にすると明記している。「大きな公約の変更になる」(柚木氏)ため、WTの取りまとめでは、窓口負担の引き上げや保険料軽減措置の縮小に反対する姿勢を明確に打ち出す方針だ。
一方、健保連が強く反発している総報酬割の全面導入については、医療保険の一元的運用を掲げた09年衆院選の公約とも合致するとし、容認する方向。負担の公平性を明確にするため、税と社会保障の共通番号の早期導入も求める。
党の「藤井調査会」が「消費税を含む税制の抜本改革に一刻も早く着手すべき」との提言をまとめたことを踏まえ、増税を行う場合は消費税を社会保障目的税化し、公費負担割合の引き上げに充てることも求める方針だ。
新制度の運営主体については「都道府県が適当」とした厚労省案を認める。(12/9MEDIFAXより)