新設の特養多床室は報酬減/給付費分科会の審議報告案  PDF

新設の特養多床室は報酬減/給付費分科会の審議報告案

 社会保障審議会・介護給付費分科会の2012年度介護報酬改定に関する審議報告は、12年度から新設する特養の多床室の報酬を減額する内容を盛り込むことになりそうだ。厚生労働省が提出した審議報告案について議論した11月24日の会合では、新設多床室の報酬減額への反対意見も複数上がったが、個室とユニット型個室を推進する国の施策を議論した介護給付費分科会としての立場を貫くことになる公算が大きい。

 厚労省が示した審議報告案では、地方分権一括法により特養の居室定員1人は参酌基準となったが、国が定める基準はあくまでも1人(個室)であるとし、「個室以外のものについては、介護報酬を減額することとする」と明記した。

 これについて村上勝彦委員(全国老人福祉施設協議会総務・組織委員長)が削除を求めたほか、大西秀人委員(全国市長会介護保険対策特別委員会委員長・高松市長)、福田富一(全国知事会社会文教常任委員会委員長・栃木県知事)の代理人、村川浩一委員(日本社会事業大教授)らが反対意見を述べた。

●「反対あっても貫く」/大森分科会長
 しかし、大森彌分科会長(東京大名誉教授)は、個室・ユニット型個室を推進するため介護給付費分科会で議論して決めたことを崩すようなことをすると、国の立場、施策が問われると指摘し、「座長としては今日示された内容は、若干の文章上の手直しは必要だが、反対があってもこれを貫く」と述べた。(11/25MEDIFAXより)

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