新規産婦人科医、年間500人確保/日産婦が改革骨子案  PDF

新規産婦人科医、年間500人確保/日産婦が改革骨子案

 日本産科婦人科学会は1月24日までに、周産期医療の今後の目標を掲げた「産婦人科医療改革グランドデザイン2010」の骨子案を公表した。同日、東京都内で開いた「拡大医療改革委員会兼産婦人科医療改革公開フォーラム」で、医療改革委員会の海野信也委員長(北里大医学部教授)が内容を説明した。

 グランドデザインでは目標として、20年後に90万分娩に対応することを柱に地域の分娩場所の確保や、医師の勤務条件の改善などを掲げた。具体的には▽年間最低500人の新規産婦人科専攻医を確保する▽分娩数全体の2分の1から3分の2を産科診療所などで担当する▽分娩取り扱い病院の勤務医数を年間分娩500件当たり6−8人とする▽助産師養成数を年間2000人以上まで増員する―などを挙げた。グランドデザインの評価は「施策を10年間継続し、成果を確認した上で、計画の再評価を行う」とした。

 海野氏は数値目標の根拠となる今後の産婦人科医数を説明し「500人の新規専攻者を20年間続ければ20年後に60歳までで8100人の実働を確保できる」とした。「周産期医療指標(周産期死亡率、妊産婦死亡率など)を目標に加えるか」「診療所の分娩取り扱い率が低い地域での将来像をどう考えるか」などがグランドデザインの論点になるとした。会場からは質の担保の問題や、診療所の分娩数増加を図る方策などについて意見が出た。

 同学会はホームページで骨子案を公開し、意見を募集している。(1/26MEDIFAXより)

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