新規事業で情報システム強化/厚労省の救急・周産期施策
厚生労働省は2011年度の新規事業として救急・周産期医療情報システム機能強化事業に乗り出す。事業予算は1億4000万円で、自治体への補助金の基準額は2000万円となる。
08年10月に東京都で発生した妊婦死亡事件を契機に、厚労省は経済産業省とともに09年度から周産期を含む救急患者の受け入れを支援する情報ネットワーク構築の実証事業を推進してきた。11年度予算では、救急・周産期医療の向上を図る目的で、情報システムを改善する自治体に補助金を交付する。
●へき地医療の担い手育成に
また、へき地医療対策として11年度予算案では、へき地医療支援事業を企画・調整する「へき地医療支援機構」の充実と、へき地医療拠点病院の人材育成機能の強化に向けて、20億1300万円の予算を計上している。医政局指導課の宮本哲也救急・周産期医療等対策室長は、予算の骨格は10年度と変わらないとしながら「へき地などで総合的な診療ができる医師の育成に役立てていただきたい」とした。へき地のある都道府県では、11年度から第11次へき地保健医療計画が始まる。(1/28MEDIFAXより)