新年度にあたって/保険部会副理事長 鈴木 卓
16年度改定対策に向け本格始動!
引き続き、今年度の保険部会を預かることになった。保険部会は新理事2人を迎え、新たな決意の下に活動を進めていく所存だ。
保険部会は会員の一番身近な窓口として、(1)診療報酬改善(2)社保対策(3)審査・指導・監査対策(4)病院・有床診対策(5)研究対策を5大テーマとして活動している。(1)(2)については目下、喫緊の課題として、来年度診療報酬改定に向け活動している。前回改定では総枠がまず決められ、消費増税分を差し引くとマイナス改定であったこと、薬価引き下げ分がこれまでの慣例を破って診療報酬に回されなかったことなどがあった。今回も財務省はすでに財政健全化を唱えその目玉に医療費抑制を挙げており、医療提供体制の改革(入院病床削減等)にリンクさせて厳しい内容になると予想される。保団連はすでに診療報酬要求を発表、厚労省に提出しているが、これに加えて京都協会独自の要求を掲げて交渉する所存だ。是非とも会員各位の診療報酬改善要求や不合理是正の声をお寄せいただきたい。
また、改定内容の解説や分析をどこよりも詳しく2016年3月21日の新点数説明会で行う。(3)については日頃のレセプト審査の返戻・減点等に部員がお答えしている。さらに、なお不明な点は保険審査通信検討委員会にお寄せいただければ検討してお答えし、典型例は当会発行のグリーンペーパーに掲載・解説している。ご活用いただきたい。
また、指導・監査対策では6月に近畿厚生局と懇談を行い、指導・監査時の弁護士帯同や録音、個別指導時のカルテコピーの拒否について明確な確認をとった。現在の問題は、新規個別指導からの再指導移行や自主返還金が強化されていること、今年度から京都においても高点数を理由にした個別指導が開始されることなどだ。協会は、指導に臨む心構え等さまざまなサポート体制をとっているので、個別指導の通知が来たら是非ご一報いただきたい。(4)(5)では9月26日・27日に全国病院・有床診セミナーがこの京都の地で開催される。これに向けて医療安全やマイナンバー法のテーマで準備を行っている。また、時宜にかなった社会保険研究会や保険診療の基本を確認する定期的講習会を開催しているので、併せて是非ご参加いただきたい。