文化ハイキング
秋雨の湖南三山を楽しむ
「文化ハイキング―秋の湖南三山を巡る」を10月28日に、参加者13人で開催。当日は、あいにくの雨天であったが、秋の一日を楽しんだ。
案内人とともに一行は、バスにて湖南市の「長寿寺」に到着。湖南三山はいずれも天台宗の寺院で、国宝である寄棟造の桧皮葺の本堂の中に入ると、菱格子に仕切られ、天井は虹梁が張り巡らされた重厚なつくりとなっている。続いて「常楽寺」へ。本堂には重要文化財である千手観音菩薩像、その脇に不動明王、毘沙門天、そして二十八部衆像がずらりと並ぶ姿は圧巻。本堂横の石段を登ると、すぐれた形姿の三重塔が現れ、うっそうとした針葉樹に囲まれた本堂が一望できた。
昼食の後、「善水寺」へ。本堂には、本尊薬師如来座像の左右に梵天・帝釈天像、四天王、十二神将、金剛力士像等の諸像が配置され、荘厳な雰囲気に参加者は見入っていた。また、色づく気配をみせる木々が美しい庭の傍らには、寺名の由来でもあり、桓武天皇の病を治癒したと謂れの湧水があり、水を汲む参加者の姿もあった。
寺を出るころには、雨も上がり、車窓より阿星山・大納言山・飯道山と続く湖南アルプスの稜線もくっきりと見ることができ、湖南の秋を堪能することができた。
常楽寺にて