教育的にフリーアクセス制限を/全国医師連盟が緊急提言  PDF

教育的にフリーアクセス制限を/全国医師連盟が緊急提言

 全国医師連盟は8月6日、「持続可能な医療体制を実現するための5つの緊急提言」を発表した。「勤務医の過剰労働は医師個人の志で維持できるレベルではない」とし、たとえ医療費が増大しても、仕事量が今のまま増大すれば労働環境は改善されないとして、教育的な手法を用いてフリーアクセスを制限すべきと主張している。

 提言は(1)診療報酬は人的資源にかかる費用を重視し、決定過程を透明化する(2)医療の需要を制限する緊急避難的な施策の検討(3)病床当たりの勤務医を大幅に増員し、労働環境の適法化に取り組む(4)医師を強制的に計画配置することは、医師の診療能力を低下させる(5)医療事故補償基金を創設し、患者救済を図る─の5項目。

 「医療の需要を制限する施策」では、「小児の夜間診療や救急車の利用に当たっては、教育的な手法を用いてフリーアクセスを制限し、医療現場を維持・回復させるべき」としたほか、紹介状なしの高次病院受診の原則禁止などによって、不要不急の診療を減少させることが必要と主張した。

 診療報酬に関しては、決定過程を検証可能なものとするために透明化することが求められるとした。「現在の診療報酬決定には、内容の妥当性と議論過程の透明性に疑問が残る」とも指摘した。(8/7MEDIFAXより)

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