救急患者の搬送先、IT活用で選定/厚労・経産が研究会設置
厚生労働省と経済産業省は「救急患者の医療機関への受け入れを支援する情報活用等に関する研究会」を新たに設置し、12月17日に初会合を開いた。今後、周産期などの救急患者の受け入れ医療機関を円滑に選定できるよう、既存の救急医療情報システムと周産期救急情報システムの機能強化や、両者の連携を含めた運用体制の在り方を検討していく。さらにITを活用した情報システムの基本的な考え方について議論を深め、モデル病院などでのシステム運用の実証作業につなげていく。
同研究会の検討事項は、(1)救急医療情報システムの機能増強、(2)周産期救急情報システムの機能増強、(3)各情報システムの運用体制の強化、(4)新情報システムによる実証事業で検証が必要な事項。
2009年度には同研究会の検討結果を受け、情報システムの試作品を開発し、モデル病院などで実証作業を行う計画もある。システム開発も見据え、同研究会の下に具体的な検討作業を委ねる「運用・IT技術ワーキンググループ(WG)」を置く。
初会合では同研究会の座長に有賀徹・昭和大医学部救急医学講座主任教授を選出。WG座長には山本隆一・東京大大学院情報学環准教授が就いた。次回会合は09年3月に開く予定。それまでにWGによる検討作業は進める。また、08年度末までに報告の取りまとめを行うことにしている。(12/18MEDIFAXより)