政策仕分け「偏った議論」/社保審・医療保険部会で噴出  PDF

政策仕分け「偏った議論」/社保審・医療保険部会で噴出

 厚生労働省の社会保障審議会・医療保険部会(部会長=遠藤久夫・学習院大経済学部教授)で12月1日、政府・行政刷新会議が実施した提言型政策仕分けの手法に対する異論が医療サービス提供者の委員から相次いだ。同部会は、次回会合で政策仕分けの結果について本格的に議論する予定。

 医療サービスを取り上げた政策仕分けの結果では、開業医と勤務医の収入均等化や、地域・診療科別の医師不足の状況を踏まえてメリハリの利いた診療報酬改定を実施することなどを盛り込んでいる。鈴木邦彦委員(日本医師会常任理事)は、政策仕分けで財政当局が提示した資料に言及し「パッチワークのように都合の良いところだけを都合の良い解釈の下まとめ上げた」と指摘。「非常に偏ったデータに基づく偏った議論。何のために中医協があるのか」と訴え「診療報酬は中医協中心に議論すべきで、仕分けの対象にすべきではない」と強調した。

 安部好弘委員(日本薬剤師会常務理事)は、後発医薬品の使用促進などを取り上げた政策仕分けに言及。財政当局が外国の例を示した資料を提示し、先発品薬価と後発品薬価の差額の一部を自己負担とすることについて検討すべきとの評価結果が出たことについて「日本の定率負担の仕組みに、パッチワークのように諸外国の制度の一部分だけを付け加えることはあまりに安易な方法論」と強く反対。日本の一部負担割合は外国と比べて低くないとの考えを示し「薬剤費の一部負担の在り方については、総合的かつ十分な議論を踏まえて検討することが必要」と強調した。

 堀憲郎委員(日本歯科医師会常務理事)も「非常に違和感がある」と政策仕分けの手法に異議を示した。

 厚労省は政策仕分けの内容について、中医協で議論する項目と同部会で議論する項目を整理して次回会合に示す予定だ。(12/2MEDIFAXより)

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