政権交代後府連初 民主党議員団と懇談
協会から窓口負担の軽減等6項目を要望
左から中島・山本府議、平・福山・山井議員、前原議員代理の齋藤氏、中野市議
政権交代により鳩山内閣が誕生して10日目にあたる9月26日、協会は民主党議員団との懇談を行った。民主党からは厚生労働大臣政務官に就任した府連会長の山井和則衆院議員、外務副大臣の福山哲郎参院議員、新たに当選した平智之衆院議員、公務で欠席した前原誠司国土交通大臣の代理で秘書が出席、小原舞衆院議員からは挨拶文が届いた。府議会からは山本正・中島則明議員。京都市議会からは中野洋一議員が出席。協会からは関理事長はじめ役員7人と地区医師会から参加した会員合わせて30人が出席。なお、新政権発足間もないこの時期に懇談が実現したのは、総選挙前から日程化していたことによる。(関連2・6面)
懇談の冒頭、関理事長は新政権への期待を述べるとともに国民が切実に求める要望について十分に討議いただきたいと挨拶。続いて山井議員は、政権交代となった最大のポイントは命を大切にする政治への転換。マニフェストではまず、社会保障費抑制方針の撤廃を掲げたと述べ、マニフェストの各項目について説明があった。
協会からは、民主党に直ちに実施していただきたい重点課題として、(1)患者窓口負担の早急な軽減、(2)保険料について応能負担を原則にするとともに家計負担割合を引き下げるなどの見直し、(3)療養病床の必要数確保と質の向上ができる条件づくり、介護保険制度の見直し、(4)医業収入に対して、医療機関も国民も納得できる合理的税制に、(5)レセプト請求方式の変更を巡る混乱収拾、(6)高速道路無料化・揮発油税の暫定税率廃止をやめること―の6項目を要望。
合わせて産婦人科の立場から、(1)出産育児一時金等の医療機関等への直接支払制度について、10年度以降の継続、金額引き上げ、2カ月遅れ振込の問題解消等、(2)妊婦健診の受診券について、全国統一化、産後への活用拡大等―を要望した。
会員からも、インフルエンザに対応する医師への補償やバックアップ体制の確保、府北部の医師不足への対応などで要望が出た。
意見交換の中で山井議員は、マニフェストに書いたことは確実に政権1期4年以内に実行する。ただ課題が山積みなので、どれだけ無駄を削って財源確保ができるかと見合せながら、優先順位を決めてやっていく。本日のような議論を踏まえて対応していきたいので、継続的に提起いただきたいと述べた。また、福山議員は、マニフェストに掲げたことをどう現実のものとして着地させていくかの難しさに直面しているが、実現に向けて怯まず邁進することで政治の信頼を高めていきたいとした。平議員は、顕在化している問題の対処療法ばかりではなく、医師の技術を評価する制度設計とすべき、と述べた。