政府の新型インフル行動計画とGLを決定/関係省庁対策会議
「新型インフルエンザ及び鳥インフルエンザに関する関係省庁対策会議」は2月17日、政府の新型インフルエンザ対策行動計画とガイドライン(GL)を決定した。行動計画は、2005年12月に策定された旧行動計画から全面的に改定され、対策の目的を明確に位置付けたほか、社会・経済機能の破綻を防止するための取り組みを強化。新たに策定されたGLでは、既存の各種指針を整理し、水際対策など10項目について具体的な取り組みを明記した。
行動計画では対策の目的を明確化し、(1)感染拡大を可能な限り抑制し、健康被害を最小限にとどめる、(2)社会・経済を破綻に至らせない―の2点を明記。全人口の25%が罹患して従業員の最大40%の欠勤が予想されるとし、社会・経済機能の維持のために、国や地方自治体、事業者が、新型インフルエンザに対応した事業継続計画を策定し、職場での感染対策や継続すべき重要業務、従業員の勤務体制などをあらかじめ決めておくことなどを定めた。
行動計画に沿った具体的な取り組みを定めたGLでは、医療体制について、大流行した場合には、かかりつけ医が電話診療を行い、ファクスで抗インフルエンザ治療薬の処方せんを発行することなどを盛り込んだ。
抗インフルエンザウイルス薬については、国と都道府県が備蓄を進めている「タミフル」や「リレンザ」の流通方法を発生段階に応じて詳細に示したほか、新型インフルエンザが発生した場合の治療薬としてタミフルを第一選択薬とすることを明確化した。
GLの10項目のうち、ワクチン接種に関する部分については「接種体制、費用負担の在り方などについて検討中」として決定を見送り、「追って策定する」とした。(2/18MEDIFAXより)