放射線リスクで国際専門家会議/福島医大で9月に
公益財団法人日本財団は8月16日、東日本大震災発災を受け同財団が9月11−12日に福島県立医科大で開催する国際専門家会議について記者会見した。会議には欧米・旧ソ連邦の各国から放射線医学の専門家約30人が集結し、世界的権威による議論を通じて福島の現状が国際的に発信されると強調した。
会議は「放射線と健康リスク」をテーマとした医学的見地からのセッションが中心となる。2日目の総括セッションでは福島県が推進する長期にわたる県民への健康管理調査事業についての助言を含め、会議としての提言を示す予定だ。
会見に出席した山下俊一・福島県立医科大副学長(長崎大教授)は会議開催が▽専門家を通じた福島第一原発事故の現状への国際的な理解▽事故に伴う精神的・社会的影響の解決に向けた提言▽福島県民の健康管理調査事業への助言─につながると期待感を示した。また、福島を放射線医学の推進拠点と位置付け▽被ばく医療の人材育成▽放射線安全防護基準策定の協力▽低線量被ばく地域での健康管理の確立─を目指す考えを示した。(8/17MEDIFAXより)