改革実施で25年度の給付費148.9兆円/社会保障費推計を改定
厚生労働省は新しい人口推計と経済見通しを踏まえ、政府が2011年6月にまとめた社会保障費用の将来推計を改定し、3月30日に結果を公表した。11年6月推計の段階では151.0兆円となる見通しだった25年度の社会保障給付費は148.9兆円になるとした。
今回の12年3月推計によると、12年度に109.5兆円(GDP比22.8%)の給付費について一定の制度改革を進めた場合、25年度に148.9兆円(GDP比24.4%)となる。148.9兆円の内訳は年金が60.4兆円(GDP比9.9%)、医療が54.0兆円(GDP比8.9%)、介護が19.8兆円(GDP比3.2%)、子ども・子育てが5.6兆円(GDP比0.9%)、その他が9.0兆円(GDP比1.5%)。
医療と介護の重点化・効率化を行わず、現状を投影することを前提に推計した場合、25年度の給付費は144.8兆円(GDP比23.7%)となる。うち、医療が53.3兆円(GDP比8.7%)、介護が16.4兆円(GDP比2.7%)。
11年6月に政府の「社会保障改革に関する集中検討会議」がまとめた社会保障改革案の「社会保障に係る費用の将来推計について」(参考資料)をベースに、12年1月に国立社会保障・人口問題研究所が公表した人口推計と、内閣府が公表した経済財政の中長期試算を踏まえて将来推計を改定した。(4/2MEDIFAXより)