改定率1.53%「国に返す必要あり」/消費税問題で四病協税制委  PDF

改定率1.53%「国に返す必要あり」/消費税問題で四病協税制委

 四病院団体協議会医業経営・税制委員会は「控除対象外消費税」問題の解消に向けて、社会保険診療に対する消費税を「原則課税」に改めるには、医療機関の負担を補填するため過去の診療報酬改定で上乗せされた合計1.53%の改定率を「国に返す必要がある」との認識で一致した。今後、患者の負担増につながらない原則課税の仕組みを検討し、7月末までに新たな制度設計の案をまとめる計画だ。

 同委員会の伊藤伸一委員長(日本医療法人協会副会長)は5月24日、本紙の取材に応え「控除対象外消費税を診療報酬で補填する手法を今後も繰り返すことには反対、との方向で一致した」と述べた。消費税の10%への引き上げも取りざたされる中で、同委員会では、過去に受けた補填分を清算し「税と診療報酬の完全分離」を進めたい考えだ。

 社会保険診療は消費税が非課税となっているため、医薬品などの仕入れの際にかかる消費税について医療機関は「最終消費者」である患者から徴収できず、控除対象外消費税として医療機関の負担となっている。これを補填するため、1989年の消費税導入時の診療報酬改定0.76%(本体0.11%)と、税率が5 % となった97年の診療報酬改定0.77%(本体0.32%)の合計1.53%(本体0.43%)が上乗せされた。

 伊藤委員長は「診療報酬で補填された基準寝具加算や検査などは今では項目としても消滅しているが、補填されたという事実を認識することが必要だ。1.53%の補填を受けたことを前提に、原則課税につなげるためのスキームを検討する」と述べ、基本的考え方として▽消費税と診療報酬は完全に切り離す▽患者の自己負担アップにつながる設計はしない▽税率アップの前に「1.53問題」を解決する―を挙げた。

●診療報酬1.53%引き下げに理解は?
 補填分の1.53%の「国への返し方」について、伊藤委員長は「1.53%の診療報酬引き下げに中小病院などの理解が得られるかどうかが今後のカギになる」とし、補填分を数回の改定に分けて引き下げるなど、具体的な方法を詰める必要があるとした。

 原則課税の制度設計については、患者が窓口で支払う一部負担金にいったん課税。その課税分を病院が窓口で立て替え還付し、病院が控除を受ける仕組みを検討している。輸出免税制度などのように医療機関が新たな負担を強いられない新たな仕組みについても検討している。医業経営・税制委員会は、こうした仕組みの実現可能性について具体的な協議を重ねていく。(5/25MEDIFAXより)

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