“挑戦”していく心構えを 接遇マナー研修会開く  PDF

“挑戦”していく心構えを 接遇マナー研修会開く

 協会は、4月13日、14日の2日にわたり「新しく医療機関に勤められた方の研修会」を開催。有限会社アミスの協賛で、のべ41人が参加した。1日目は、元日本航空客室乗務員の茂木治子氏を講師に、接遇マナー研修を講習した。また2日目は、医療安全対策部会・林一資副理事長より「医事紛争から見た医療従事者としての心構え」を、保険部会・種田征四郎理事より「知っておきたい保険基礎知識(請求留意事項)」について解説した。以下、接遇マナー研修の参加記を掲載する。

「受容」「共感」「傾聴」の姿勢で信頼を得る

聚楽うしじまクリニック木村禎子(中京西部)

 この度の熊本地震により被災された皆様に、心よりお見舞い申し上げますとともに一日も早い復旧をお祈りいたします。

 この度、接遇研修を受け、相手をそのまま受け入れる「受容」。相手を理解しようとする姿勢「共感」。相手の話をしっかり聴く「傾聴」の大切さを改めて実感しました。また、マシュー・バド医学博士の「『思い』は言葉にあらわれ、言葉は『身体』に影響を与え、『あなた自身』を形作る」の言葉は、医療現場だけでなく、対人関係をより良くするための秘訣といいますか、はっと気付くことがありました。

 我が子がまだ小学生だった頃、近江聖人、中江藤樹の「五事を正す」ことをよく言って聞かせたものです。五事とは、「貌言視聴思」です。貌(優しい表情)、言(優しい言葉)、視(優しい眼差)、聴(相手により添って)、思(思いやりを持って)と、誰に対しても日常のたしなみから、自分を正し「慎独」(独りを慎む)を何よりの手だてとするようにとの教えです。中江藤樹は江戸時代に村人に教えを説いた人ですが、現代にも通ずる「接遇」だと感じました。今一度振り返り、患者さんや職員の皆様にこの様に接しているだろうか?と考えさせられました。

 今回の研修は、初めに「参加型で、まずお隣さん同士、握手をして自己紹介をして下さい」。次に「4人のグループを作って下さい」と言われ、これから何をするのか、辺りの人はどんな人なのだろうかとドキドキしましたが、時間が足りないほどコミュニケーションも取れました。気が付くと不安や緊張もほぐれ、みんな笑顔になっていました。

 他に茂木先生は、ご自身の体験談で下山途中に怪我をされた際の「心のこもっていない対応」「病院に行ってストレスが溜まる対応」などを、おもしろおかしく、分かりやすく話されました。ただでさえ辛いのに病院に行って傷付いたりストレスが溜まるなんて本当に辛い話です。

 私も医療の現場で今回学んだことを今一度深く振り返り「受容」「共感」「傾聴」の姿勢で信頼を得られるように努力したいと思いました。

 そして、最後に茂木先生が「『兆』に『しんにょう』を付けて『逃げる』のではなく『てへん』を付けて何事にも『挑戦』していく心構えを持とう!」とおっしゃっていたことを実践しようと思いました。

 茂木先生のあっという間の研修を終え、大切なことを思い出させていただき、学び、またこのような機会をいただけたことに感謝するとともに、今後の仕事に活かせ、少しでも患者さんをはじめ地域の皆様に貢献できるよう、心を新たに頑張っていく次第です。

ページの先頭へ