指導大綱の運用是正、厚労省に要望/日歯
日本歯科医師会は10月21日、指導大綱の運用是正などを盛り込んだ要望書を厚生労働省に提出した。
10月27日の日歯の定例会見で堀憲郎常務理事が内容を説明した。
要望書では、高点数医療機関を選定することで「明らかに指導が医療費抑制の手段になり、良質の医療提供を阻害すると危惧する」と指摘した。高点数の選定は「平均点数が高くかつ取り扱い件数の多いものを選定するとの議論であった」と認識を示し、運用の再検討を含めて是正を要望した。指導対象医療機関の選定については「選定委員会の議論と選定基準が不透明であるとの認識にある」とし、選定理由の開示、指導事後措置の決定基準の明示などを求めた。
指導の内容では、共同指導の人員体制に言及した。従前の通りに厚労省技官は1人、厚生局技官と都道府県技官は計1人とすることを求めた。診療録や提供文書記載内容について詳細に規定された通知を基に、医学的、総合的ではない指摘がなされているとし、通知文にとらわれすぎず「大所に立った教育的指導」を行うように要望した。共同指導、特定共同指導について、医療機関の少ない県で実施が高頻度になることにあらためて配慮することも求めた。(10/28MEDIFAXより)