持ち分なし移行促進で認定制度/厚労省が導入案
厚生労働省医政局指導課は9月22日の社会保障審議会・医療部会で、持ち分あり医療法人の持ち分なし医療法人への移行促進策を示した。医療法改正を視野に移行促進を図る考えだ。
井上誠一指導課長が説明し、医療法の中での位置付けとして▽計画的に移行を進める医療法人の認定制度を導入する▽認定医療法人に都道府県が指導・助言などを行う―などの案を示した。税制措置や融資制度について検討する考えも示した。
持ち分ありの医療法人数(社団)は2011年3月現在で4万2586件。全医療法人に占める割合は91.5%と依然、高率となっている。国は持ち分あり医療法人から持ち分なし医療法人への移行マニュアルの作成や税制措置で移行を促してきたが、11年4月に病院団体と日本医師会が持ち分あり医療法人を対象に実施したアンケート調査では、持ち分なしへ移行する意向がないと答えた法人は病院では62%、診療所では92%との結果が出ている。その主な理由として「出資持ち分はオーナーシップの源泉であり、放棄できない」「相続税を支払っても子孫に承継させたい」が挙がった。(9/26MEDIFAXより)