持ち分なし医療法人移行へマニュアル/厚労省委託研究  PDF

持ち分なし医療法人移行へマニュアル/厚労省委託研究

 厚生労働省は6月7日、2010年度医療施設経営安定化推進事業で実施した「出資持分のない医療法人への円滑な移行に関する調査研究」についての報告書を公表した。同研究では、持ち分のない医療法人への移行の障害要因についてヒアリング調査を実施。調査結果を踏まえ、税制を含めた障害要因克服のためのマニュアルを作成した。

 06年の医療法改正によって、持ち分のある医療法人は新設できなくなったが、残余財産に関して経過措置を受ける持ち分あり医療法人は10年3月末時点で4万2902法人あり、全医療法人4万5989法人の93.3%を占め、持ち分のない医療法人への移行は進んでいない。

 マニュアルでは、まず▽出資持ち分の払い戻し請求をされた場合の影響度の算定▽相続発生時の出資持ち分の影響度の算定▽理事などへ「特別の利益を与えること」―などについて現状を分析し課題を確認すべきとしている。その上で「特定医療法人」「社会医療法人」「一般の出資持ち分のない医療法人」「基金制度を採用した医療法人」「持ち分のない医療法人との合併」「持ち分のある医療法人(経過措置型)」「出資額限度法人(経過措置型)」について、移行の要件や課題、手続きを整理した。(6/8MEDIFAXより)

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