抗議 原発政策にNO! 要望 被災者支援の強化を
協会は、政府の原発再稼働、輸出促進の姿勢を非難。安倍晋三首相に対し、渡邉賢治副理事長名で7月11日に抗議文を送付した。さらに、被災した人々の「健康」に生きる権利の保障を求め、根本匠復興大臣に対し、7月30日、原発事故子ども・被災者支援法に基づく基本方針の速やかな策定を求める要望書をそれぞれ提出した。
未来の世代のためにも、世界の脱原発を
6月14日に閣議決定された「日本再興戦略−JAPAN is BACK−」は、強い経済を取り戻すため、必要な経済対策を講じるとともに成長戦略を実現することを目的とし、その成長戦略の一つに、安全性が確認された原子力発電所の活用を掲げ、原発の再稼働を進める方針を示している。また、世界各国に対しては、原子力分野の受注金額を、2020年までに現状の約3000億円から2兆円に拡大すると見込んでいる。
その戦略のもと、安倍首相は「日本は世界一安全な原子力技術」と発言。協会は原発の輸出を必死に推進している姿勢に対し強く抗議し、東電福島第一原発事故の経験をふまえ、全世界に原発の危険性を強く訴えること。世界の脱原発をリードし、原発に頼らない平和な社会を築く手本を示すことを求めた。
「健康」に生きる権利の保障を
また、一方で、原発事故子ども・被災者支援法の成立から1年以上を経て今日に至るまで、支援法に基づく基本方針すら策定されていない政府の怠慢に対して強く抗議するとともに、国民の「健康」を守る医師の団体として、被災した人々の「健康」に生きる権利を保障すべく、(1)直ちに被災者の意見を反映するための公聴会等を開催し、速やかに基本方針を策定すること(2)生活、雇用、住宅問題なども含め、被災した人々の「健康」に生きる権利を保障するためのあらゆる手段を講じることを、根本復興大臣に対し要望した。