慢性期病態別の診療報酬試案を発表/日慢協  PDF

慢性期病態別の診療報酬試案を発表/日慢協

 日本慢性期医療協会(武久洋三会長)は10月14日、現行の医療区分に代わり、患者を病態別に区分し慢性期医療を評価する「慢性期病態別診療報酬試案」を発表した。13対1・15対1の一般病床への適応も念頭に置いた体系としている。日慢協は、試案を試行的に使って調査を実施し、11月下旬にも結果を取りまとめる予定。結果は、厚生労働省に提出する。

 試案では、患者の病態を▽難病▽悪性腫瘍(白血病、悪性リンパ腫などは悪性腫瘍に含む)▽精神障害―など12項目と「その他」に分類。それぞれの項目について▽特定疾患治療対象疾病(スモンを除く)▽化学療法治療中―などの状態別に「病態区分?」「病態区分?」「病態区分?」を設定する。病態区分と3段階のADL区分を組み合わせることで、9区分の評価とする。

 武久会長は、将来的には看護配置13対1・15対1の一般病床も慢性期医療に入るのではないかとの見方を示した一方「慢性期の高齢者の患者分類である医療区分を導入するのはあまりにも失礼」とし、患者の病態に基づいた評価を導入する必要性を強調。試案について「DPCを参考にした慢性期DPCと考えている」とした。ただ、「急性期のDPCのように細分化するつもりはない」とも述べ、違いを強調した。

 現行のADL区分については「急性期から慢性期まで、動けるか動けないかという日常生活動作は、ほとんど共通でよいと思われるが、現状ではばらばらになっている」と指摘し、各病棟で使われている基準の最大公約数的な項目を用いて、再編成したとした。(10/15MEDIFAXより)

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