慢性期の「質」把握へ、評価票に項目追加/厚労省が提案
医療療養病床で提供されるサービスの質を把握するため、厚生労働省は8月10日の中医協・慢性期入院医療の包括評価調査分科会(分科会長=池上直己・慶応大教授)で、患者個別の医療区分・ADL区分を把握するための評価票に、質に関する評価項目(QI)を追加することを提案した。現在は医療機関の任意となっている評価票への記入を必須とし、レセプトの備考欄への記載を簡素化することも併せて提案している。
医療区分・ADL区分を把握するための評価票は、医療区分に関して37項目、ADL区分に関して4項目で構成され、基本的にサービスの質に関する項目は含まれていない。前回改定では、医療の質の評価に関する検討の必要性を指摘した同分科会の報告書に基づき、QIの中で(1)ADL区分1・2の患者の褥瘡(2)ADL区分3の患者の褥瘡(3)ADLの低下(4)尿路感染症(5)身体抑制─の各項目に関する病棟単位の該当患者数を把握する「治療・ケアの内容の評価表」を導入したが、提出義務などはない。(8/11MEDIFAXより)