慎重な審議求める要望書を提出 スプリンクラー義務化検討で  PDF

慎重な審議求める要望書を提出 スプリンクラー義務化検討で

 協会は4月22日、「3000m2未満の有床診療所に対するスプリンクラー設備設置について慎重な審議を求める要望」を、新藤義孝総務大臣、総務省消防庁・有床診療所・病院火災対策検討部会の室益輝部会長らに送付した。

 総務省消防庁に設置された「有床診療所・病院火災対策検討部会」は、去る13年10月11日に福岡市の有床診療所において発生した火災を受けて、これまでスプリンクラー設備の設置義務がなかった3000m2未満の有床診療所等への設置義務化等を検討している。同部会は、13年11月7日の第1回から、これまで4回開催され、3000m2未満の有床診療所については、入院が常態化していない施設や、職員による一定の支援があれば入院患者が避難できると想定される(産科・産婦人科、眼科、耳鼻咽喉科、皮膚科または歯科のみを標榜する)施設を除いて設置義務化の方向で検討を進めている

 要望書で協会は、(1)13年の福岡市の有床診療所において発生した火災等が、スプリンクラーの設置により防ぐことができたことを結論付けてから、病床のある全ての医療機関に一律にスプリンクラー設備設置の義務化を検討すること(2)スプリンクラー設備設置の要不要の線引きを行うにあたっては、入院患者数と診療科(除外対象を5診療科のみに限定すること)によってのみ行うのではなく、患者の救護区分や配置スタッフ数等、より実態に応じた基準を設けるなど柔軟な対応を行うこと(3)補助金制度を充実させ、経営状態の悪い有床診療所であっても容易に設置ができる環境を整え、地域医療に影響が出ることがないよう配慮すること—を求めた。

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