患者への経済負担は問題/一体改革に3師会が意見書
6月17日の政府・与党社会保障改革検討本部に提出された「社会保障・税一体改革成案(案)」に対し、日本医師会・日本歯科医師会・日本薬剤師会は、与謝野馨社会保障・税一体改革担当相、民主党の岡田克也幹事長、藤村修幹事長代理、細川律夫厚生労働相らに3会長連名で意見書を提出した。
社会保障の強化に向けて医療・介護に相当の資源を投入することについては評価できるとする一方、受診時定額負担の導入や70−74歳の患者一部負担の2割への引き上げなどで、患者に経済的負担を求めることは問題だと指摘した。
政府案が示した「地域一般病床」の提案は評価した。医療・介護提供体制については、地域の実情や家族の在り方などを考慮する観点から地方によって幅のある地域設定を行い、かかりつけ医やかかりつけ歯科医、かかりつけ薬局・薬剤師などに相談しながら、身近で多様な選択ができる提供体制を整備するよう求めた。
医行為の一部を他職種に委譲する「タスクシフティング」への警戒心も示し、医療・介護の質の低下を招きかねないとして「緊急事態での場所・時間を限定した特例としてのみ適用すべき」とした。
平均在院日数については、これ以上の短縮化は進めるべきではないとした。
財源確保への意見では、保険料や税財源から確保すべきとし、消費税率を見直す場合は控除対象外消費税の問題を解決することを求めた。(6/20MEDIFAXより)