患者の経済的理由で治療中止約4割/保団連が調査
保団連は6月17日に東京都内で開いた報道機関との懇談会で、会員を対象に患者の受診実態を調査した速報を公表した。この半年間に患者の経済的理由から治療を中断・中止する事例があったとした医療機関が約4割に上った。
この半年間で経済的理由から治療を中断・中止する事例があったと答えたのは1097施設(38.8%)。歯科診療所は47.4%、医科診療所は33.4%、病院は26.6%で、歯科診療所で中断・中止が多かった。中断・中止となった疾病は、高血圧や糖尿病などの慢性疾患が多かった。
半年間に医療費負担を理由に検査や治療、投薬を断られたことがあったと答えたのは1214施設(42.9%)。医科診療所は46.1%、病院が43.1%、歯科診療所が38.5%で、歯科よりも医科が高かった。治療内容では、基礎的な検査のほか投薬を拒否する事例も目立った。未収金があったと答えたのは病院が79.8%と最も高く、医科診療所で44.5%、歯科診療所で43.2%だった。
調査は6月14日現在で2829施設(病院109、医科診療所1577、歯科診療所1143)から回答が寄せられた。調査はまだ締め切っておらず今後、数値が変動する可能性もある。(6/18MEDIFAXより)