後期高齢者医療費5.7%増/09年度、国保中央会まとめ
2009年度の後期高齢者医療費(速報値)は11兆9440億円で前年度比5.7%増だったことが7月13日、国保中央会のまとめで分かった。被保険者1人当たり医療費は87万4915円(前年度比2.5%増)で、都道府県別の比較では最高が福岡の110万7709円、最低は新潟の71万9530円となっている。市町村国保と国保組合を合わせた国保医療費は10兆9175億円(同2.4%増)で、後期高齢者医療費と国保医療費を合わせた国保連合会の審査確定分の医療費総額は22兆8616億円だった。
後期高齢者1人当たり医療費を医療の種類別に見ると、入院は2.1%、入院外は1.4%、歯科は1.9%、調剤は6.9%それぞれ増加している。一方、国保の1人当たり医療費を医療の種類別に見ると、入院は2.3%、入院外は2.6%、調剤は7.2%それぞれ増加しているが、歯科は1.2%減だった。
09年度の介護費総額は7兆5620億円で前年度比7.3%増。08年度の伸び率(4.3%増)と比べて大幅に伸びた要因について、国保中央会は09年度介護報酬改定(プラス3.0%)の影響と見ている。内訳は、居宅系サービスが3兆6276億円(前年度比9.4%増)、施設系サービスが3兆2916億円(同4.2%増)、地域密着型サービスが6427億円(同12.0%増)だった。施設系サービスのうち、介護療養型医療施設の介護費は4531億円で前年度比8.6%減となり、「療養病床再編の動きが反映されている」(国保中央会)としている。
09年度の要介護認定者数は平均で484万8831人、受給者数は392万71人。認定者に占める受給者の割合は80.8%だった。また、受給者に占める女性の割合は71.5%だった。(7/14MEDIFAXより)