後期高齢者医療制度の要望書を提出/広域連合長会議
全国後期高齢者医療広域連合協議会は6月8日、後期高齢者医療制度に関する要望書を取りまとめ、大塚耕平厚生労働副大臣に手渡した。要望書では、新制度創設に当たっての要望と、現行制度に対する要望を整理している。
新制度に関する要望事項では、運営主体を都道府県とし、市町村との役割分担を明確化するよう求めた。また、国が制度移行に必要な財源を確保し、新制度への移行スケジュールも早急に示すよう要望している。さらに現在の後期高齢者医療制度を施行した際の混乱を教訓に、十分な周知期間を確保した上で、関係者の納得が得られるようにすべきとも指摘している。
財源についても触れており、世代間と保険者間の負担調整や、被保険者の負担軽減への財源として国費を拡充することや、現在の保険料軽減率を法定化することなどを求めた。電算処理システムの構築に当たっては、完成度が高く安定した運用ができ、予防医学や保健事業などにも活用できるものにすることや、システム移行のための準備期間の確保、データ移行経費の全額国費負担なども求めた。
現行制度に対する要望事項としては、被保険者の保険料負担を抑制する措置を講じることや、保険料軽減措置を現行制度廃止年度まで継続し、必要な財源を国が確保することなどを求めた。また、東日本大震災の被災者に対する一部負担金と保険料の免除措置については、保険者への財政支援を特別調整交付金ではなく、全額を補正予算で措置するよう求めた。(6/9MEDIFAXより)