後期高齢者制度見直しの議論も/社保審・医療保険部会
厚生労働省は、7月15日の社会保障審議会・医療保険部会で、後期高齢者医療制度の見直しに関する課題や、今年度で国の支援措置が終了する国保財政基盤強化策について意見を求めた。年末にかけて議論を進める方針だ。
後期高齢者医療制度の見直しに関しては、舛添要一厚生労働相が設置した検討会や与党のプロジェクトチームなどで課題を整理してきた。示された課題には75歳以上に限定した診療報酬体系の見直しや高齢者にふさわしい医療サービス提供の在り方なども含まれている。
この日の議論で藤原淳委員(日本医師会常任理事)は、後期高齢者診療料の算定割合が少ないことを取り上げ「はしご受診の抑制などを目指す趣旨だったが、実際には8割以上の高齢患者が1、2カ所で受診している。いくらかかりつけ医の形をとっても医療費節減にはつながらないのでは」と述べた。国保や広域連合の委員からは「制度は定着しつつある」とし、抜本的な見直しに慎重な意見が多かった。
国保財政基盤の強化については、国保関係の委員から支援の継続を求める意見が出た。(7/16MEDIFAXより)