後期高齢者制度に厳しい批判/厚労行政の在り方懇談会

後期高齢者制度に厳しい批判/厚労行政の在り方懇談会

 厚生労働行政の在り方に関する懇談会は9月8日の第2回会合で、国民から強い批判を受けた事例として厚生労働省側が示した後期高齢者医療制度(長寿医療制度) などの問題について意見を交わした。委員からは「制度に批判があるから変えるのは不信感につながる」「制度設計への当事者の参画が不十分」などの批判が相次いだ。

 このほか、松浦稔明委員(香川県坂出市長) は、医師不足の問題についても取り上げる必要性を訴え、「診療報酬で特定診療科の医師を増やすのは限界がある。医師らに直接手当が届くようにしてもらいたい」と要望した。

 大熊由紀子委員(国際医療福祉大教授) は「日本の医療費の多くは診療報酬の水増し請求によるのは公然の事実」と述べ、水増し請求の状況に関する情報の開示を求めた。また、「望ましい医療、介護のレベルにはどれだけの費用がかかるかも明らかにしなければならない」と述べた。

 厚労省側は国民からの批判を受けた事例として後期高齢者医療制度のほか、(1)薬害肝炎、(2)年金記録、(3)スパウザ小田原の譲渡・廃止―の問題を挙げ、経過や対応を説明した。(9/9MEDIFAXより)

ページの先頭へ