後期高齢者制度、保険料率変化の試算を/厚労省が広域連合に通知
厚生労働省は10月26日、後期高齢者医療制度の保険料が2010年度に増加することが見込まれていることから、同制度の運営主体の広域連合に対して保険料率の変化を試算し報告するよう通知した。報告の期限は、09年11月10日。
厚労省によると、10年度の保険料は09年度に比べ、全国ベースで約10.4%の増加が見込まれている。保険料の上昇を抑制するため、厚労省は国庫補助金の交付や都道府県や市区町村からの財源繰り入れなどといった対応を検討している。各広域連合に対しては、厚労省が検討している対応策を考慮して10年度の保険料率を試算するよう要請した。
また、厚労省は、後期高齢者医療制度の被保険者に資格証明書を交付する際の条件を厳格化。保険料を納付できる十分な収入があるにもかかわらず、支払いを滞納している悪質な場合に限って資格証明書を交付するよう周知徹底した。交付する場合でも、必要な医療を受けられる機会が損なわれないよう配慮することを求めた。
08年度末の実施市町村数が07年度末の3分の1程度になった人間ドックについては、実施に必要な費用の助成事業(長寿・健康増進事業)があることを市町村に周知し、早ければ09年度からの実施を要請するよう求めた。このほか、広域連合が実施している健診の受診率向上計画の策定を要求した。(10/27MEDIFAXより)