後期高齢者保険料の普通徴収、17万人が滞納/保団連が調査
保団連が全国587自治体に対して行った調査によると、後期高齢者保険料普通徴収者の約1割に当たる17万人が保険料を滞納していることが分かった。保団連は普通徴収となる高齢者の年金収入は少額で、そもそも滞納になる可能性が高いと指摘。「こうした人から滞納を理由に保険証を取り上げるのは、高齢者の命と健康を脅かす事態になりかねない」とし、後期高齢者医療制度の廃止を求めた。
調査は2008年11月末から12月末にかけて、各都道府県の保険医協会・保険医会を通して全国587自治体(27都府県)を対象に実施。7−9月分について、後期高齢者保険料を納付書や口座振替で納入している普通徴収者数とその滞納数、滞納率を調べた。
9月分の滞納状況を見ると、普通徴収者の計163万6580人のうち滞納数は17万4348人で、滞納率は10.65%だった。
7月分については普通徴収者135万419人のうち滞納者は10万6922人(滞納率7.92%)、8月分は普通徴収者147万118人のうち滞納者は12万4588人(同8.47%) だった。
保団連は、区市町村によって徴収状況はさまざまで、最終的にどの程度の規模で滞納が生じているかは不明と指摘。また、広域連合によっては、4カ月程度の未納者に対して有効期限を短縮した「短期証」に切り替えるなどの対応を取っていることについて「高齢者の不安を増幅させるだけだ」と主張した。(1/21MEDIFAXより)