廃ペットボトルの引き渡し量最多/09年度、リサイクル業者に  PDF

廃ペットボトルの引き渡し量最多/09年度、リサイクル業者に

 全国の市町村が2009年度に家庭から収集する使用済みペットボトルのうち過去最多の20万4000トンが、日本容器包装リサイクル協会を通じて国内のリサイクル業者に引き渡される見通しとなった。市町村と協会の引き渡し契約量が08年度より約3割増えている。

 市町村が収集する量が毎年増えていることに加えて、協会を通さずに独自のルートで行ってきた中国向けの輸出などが景気悪化の影響で大幅に減り、協会ルートに戻ってきたのが要因だ。

 協会ルートの引き渡し量は、04年度の19万2000トンをピークに3年連続で減少。ぬいぐるみの原料向けなどの需要が中国で増え廃ペットボトルの価格が上昇、無料で協会に引き渡すよりは、少しでも収入を増やそうと独自ルートで売却する市町村が増えたからだ。

 協会は06年度から、国内のリサイクル体制維持のため、市町村のペットボトルを有料で引き取る方式に転換。07年度に市町村は、1トン当たり平均3万8900円を受け取ったが、引き渡し量は14万トンにまで減っていた。

 その後、08年秋からの世界的な景気後退に伴う中国での需要減などから価格が下落、独自ルートで売却契約した業者から引き取りを拒否され処理に困った市町村が出たこともあり、引き渡し契約量が増加した。【共同】

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