府内全自治体で風しん予防接種に公費助成  PDF

府内全自治体で風しん予防接種に公費助成

成人用肺炎球菌ワクチンは5自治体にとどまる

 2013年5月ごろより流行が取り沙汰された風しんについて、府が6月補正予算で風しんワクチン接種緊急対策事業費を計上し、議会で承認された。これを受け、協会は風しん予防接種に対する公費助成の取り扱いを確認すべく府内全自治体にアンケートを実施した。アンケートには全26自治体に協力いただき、回答率100%。

 風しんの予防接種に対する公費助成は全自治体が実施(図1)。接種費用の一部、または全額を助成している。京都市は麻しん・風しん混合ワクチン(MRワクチン)を対象ワクチンとし、その他の全自治体がMRワクチン、風しん単独ワクチンを対象ワクチンとしている。また、全自治体が、府が示している満19歳以上の妊娠を希望する女性、および妊娠している女性の配偶者を基本の対象者としている。

 京都市は協力医療機関への予約方式で予防接種を実施しており、公費助成を現物給付。井手町は、府の補助対象外金額を町が全額負担し、患者負担なしで予防接種を実施している。

 なお、風しん患者数が全国で2番目に多くなっている大阪では、富田林医師会が19〜49歳までの富田林市および周辺3町村に住民票のある住民を対象に、平日夜間と休日に無料でのワクチン集団接種を行った。この集団接種は6月2日から27日までですでに終了しているが、7月1日から9月末日までは協力医療機関で患者負担なしの個別接種を継続している。

 またこのアンケートでは、協会が2011年9月より公費助成を要請している成人用肺炎球菌ワクチンについても、現況を尋ねた。

 今回、公費助成を行っていると回答した自治体は、京都市・八幡市・京田辺市・宇治田原町・和束町の5自治体となった(図2)。地域間格差解消のためにも定期接種となるよう国に要請していくとともに、定期接種化されるまでの公費助成については、未実施の各自治体に実施を求めていきたい。

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