府内の病院6割超、耐震基準未満/08年調査、「災害拠点」3カ所も
京都府内の病院の6割超が、国の耐震基準を満たしていないことが、府の調査で分かった。府の災害拠点病院に指定されている3病院でも一部基準を満たしていないことが判明し、災害医療の中核を担う病院の耐震化の遅れが浮き彫りになっている。
調査は2008年5月に実施し、1981年に施行された新耐震基準を満たしているかを、府内の177病院に聞き取りした。
その結果、「すべて満たしている」と答えた病院は63施設(35.6%) にとどまった。一方、新耐震基準を「一部満たしている」は77施設(43.5%)、 81年以前の古い建物のため「すべて満たしていない」とする病院が29施設(16.4%) に上った。施設がいつ建ったか分からない「不明」が8施設あった。
病院の耐震補強や整備については、府は国の補助とは別に災害拠点病院に対する独自の補助制度を設けている。府医療課は「多額の工事費に加え、改修中の入院患者対応など運営面でも負担がかかるが、補助制度を使いながら民間病院も含め呼び掛けていくしかない」としている。