年間自殺者、12年連続3万人超/10年版自殺対策白書  PDF

年間自殺者、12年連続3万人超/10年版自殺対策白書

 政府は6月11日の閣議で「2010年版自殺対策白書」を決定した。白書によると、国内の自殺者は1998年に急増。09年の自殺者数は3万2845人となり、12年連続で年間自殺者数が3万人を超える状況が続いている。内閣府は「県のレベルで対策を進めていただくために、国としては大きな方針を立ててデータを示すことが重要」としている。

 今回の白書では、自殺対策強化の基礎資料として地域・時期・職業・年代ごとの自殺の状況分析や、フィンランドの自殺対策についての報告を盛り込んだ。

 自殺者数を職業別に見ると、無職者が1万8722人(57.0%)で半数以上を占めた。自殺の原因・動機では、「健康問題」が最も多く、「経済・生活問題」「家庭問題」「勤務問題」と続いた。年齢別に見ると、19歳以下の男性は「学校問題」が、40代と50代男性は「経済・生活問題」が最も多かった。

 また白書では、政府が実施しているさまざまな自殺対策を紹介。適切な精神科医療を受けられるようにする取り組みでは▽精神科医療体制の充実▽うつ病の受診率向上▽精神疾患の診断・治療技術の向上▽ハイリスク者対策の推進―などを挙げ、研修やモデル事業を実施するとした。(6/14MEDIFAXより)

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