年金国庫負担増、09年4月実施/政府・与党方針、財源は「埋蔵金」で  PDF

年金国庫負担増、09年4月実施/
政府・与党方針、財源は「埋蔵金」で

 政府・与党は12月10日、2009年4月から基礎年金の国庫負担割合を、現行の3分の1から2分の1に引き上げ、財源には「埋蔵金」と呼ばれる財政投融資特別会計の金利変動準備金を充てる方針を固めた。引き上げに必要な2.3兆−2.5兆円を09年度予算案に計上する。法律では引き上げの前提として「安定財源の確保」を定めているが、消費増税のめどが付かないまま「埋蔵金」流用で見切り発車する。

 同日午前開かれた自民、公明両党の幹事長、政調会長らの会談で、両政調会長が「4月から2分の1で、麻生太郎首相の指示に従ってやりたい」との方針を示した。首相は5日の国会答弁で、年金国庫負担増について「(09年) 4月実施という方向でやりたい」と表明していた。

 これに関連し、河村建夫官房長官も10日午前の記者会見で「政府としても(4月実施で) 対応を考えていく」と述べた。

 財投特会の金利変動準備金は、09年度に運用益などで3兆円の剰余金が見込まれるほか、約10兆円の積み立てがある。ただ、金利が上昇すれば剰余金・積立金は縮小するため、あくまで一時的な財源にすぎない。このため消費税を含めた安定財源の確保が必要となる。(12/11MEDIFAXより)

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