市町村国保の都道府県単位化へ政務三役級協議/厚労省・地方  PDF

市町村国保の都道府県単位化へ政務三役級協議/厚労省・地方

 社会保障・税一体改革成案に盛り込まれている「市町村国保の財政運営の都道府県単位化・財政基盤の強化」の実現に向けて、厚生労働省は10月24日、「国民健康保険制度の基盤強化に関する国と地方の協議」の初会合を開いた。これまでは厚生労働省と地方の事務レベルによるワーキンググループで、国保の構造的問題の分析や基盤強化策の検討などを行ってきたが、次のステップとして厚労省政務三役級と地方代表者級の協議を始めた。

 メンバーは、辻泰弘厚生労働副大臣、藤田一枝厚生労働政務官、福田富一栃木県知事、岡誠也高知市長、齋藤正寧秋田県井川町長。事務局は厚労省保険局が務める。

 論点は▽財政基盤強化策▽財政運営の都道府県単位化─の2本柱。財政基盤強化策の論点としては「低所得者が多く保険料負担が重い」「市町村間で所得の格差がある」といった構造的な問題を踏まえ、低所得者に対する保険料の軽減の在り方や、低所得者が多い保険者への支援の在り方、財政調整機能の強化などが検討事例に挙がった。財政運営の都道府県単位化をめぐっては検討事例とて、財政運営が不安定な小規模保険者の存在や、市町村間で保険料や医療費の格差があることへの対応、都道府県単位化を進める上で、国と都道府県、市町村がどのように役割分担すべきかなどが挙がった。

 今後、必要に応じて実務者級ワーキンググループを置き、細部の協議をする。次回会合の日程は未定。(10/25MEDIFAXより)

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