市リハセン附属病院存続求める声が結集 京都市役所前で訴え
京都市のリハビリを考える会は11月2日、京都市役所周辺で京都市リハセン附属病院廃止をやめさせ、京都市の公的な医療・福祉行政の充実を求める大街頭宣伝&アピール行動を開催した。宣伝には、患者・当事者、現場スタッフ、OB、専門職団体、市民団体から50人を超える参加があった。
アピール行動は、市リハセンの理学療法士である浅田氏が司会を務めた。
当事者・家族をはじめ、京都府言語聴覚士会、京都府作業療法士会、現場の理学療法士、看護師、労働組合からも次々発言。市リハセン創設時の看護師等、京都市OBも複数参加し、附属病院廃止を打ち出す市の姿勢に疑問を呈した。
マイクを握った坂本誠理事は、市リハセン設立の全国的な意義を振り返り、日数制限や自立支援法等を通じ、給付抑制のすすむリハビリテーションの意義を訴えた。そして、市リハセンは民間病院が果たし得ない役割を果たしているのであり、これにとってかわることは不可能だと指摘した。行き場を失った脊髄損傷などの患者さんのリハビリ保障をどうするのか議論することもなく、財政事情から切り捨てることは市の福祉医療政策の後退だと厳しく批判した。
渡邉賢治副理事長は、診療報酬上の日数制限について、誰もが決められた枠組みの中でリハビリが終了するはずがない。必要な人に必要なだけ保障されることが大切だ。制度の狭間に置かれた人たちに医療を提供する市リハセン附属病院の役割は重要である。市リハセンは患者・家族の方々の希望を切り開く場所であり、公立施設としての役割を市は決して忘れてはならないと訴えた。