左京医師会と懇談  PDF

左京医師会と懇談

1月18日 ウェスティン都ホテル京都

医療の公平性・非営利性守るためTPP参加阻止を

 協会は1月18日、左京医師会との懇談会を開催。地区から27人、協会から6人が出席した。懇談会は赤木太郎副会長の司会で進行。冒頭、左京医師会の山際哲夫会長から、2014年の改定率は実質1・26%のマイナスで、薬価引き下げ分は本体に充当されなかった。結局消費増税分は医療機関が負担することになり、中小企業である診療所は設備投資や従業員の賃金アップもままならない。国は、診療報酬とは別に900億円の基金を準備するというが、それが果たして地域医療の役に立つものかまだわからない。本日は活発にご議論いただきたいとあいさつ。協会の垣田理事長のあいさつの後、各部会からの情報提供を行った。

 続いて地区より出されたテーマを中心に、協会より解説を行った。

 まず、医療と消費税では、消費増税手当て分の具体的な点数配分案について、中医協での状況等を解説。医療機関と消費税のあり方については、医療機関が消費税還付を受けられる仕組みの導入を目指しているが、医療を課税にするのではなく、非課税のままで仕入れ税額控除が行える「ゼロ税率」の導入や、租税特別措置法の適用、新たな補助金制度の創設を目指す動きについて、保団連でも議論を行っていること説明した。

 TPPの医療への影響については、まず国民皆保険制度を支える理念の二つの柱は「公平性」と「非営利性」。それを守るための原則は、「公的な医療給付範囲を将来にわたって維持する」「混合診療を全面解禁しない」「営利企業・株式会社を医療機関経営に参入させない」の三つだと強調。

 「公平性」を考えるとき、TPP参加は確実に薬価や材料価格の高騰を招く。新薬の価格を引き上げて維持する仕組みの導入や、価格調査に基づいて価格を引き下げる仕組みの撤廃、ジェネリック医薬品の承認を困難にする仕組みの導入が求められているからである。これが医療費抑制政策と結びつけば、膨れ上がる薬価に本体が圧迫されて保険外併用療養費制度が拡大し、結果として混合診療全面解禁への道が開かれてしまう。「公平性」は崩れ、経済的格差が健康・命の格差に直結する社会が到来する。

 TPPの最も重要な目的である、サービス貿易の自由化では、「非営利性」が問題となる。現在の「医療サービス市場への営利企業アクセス制限」が「障壁」の一つとされ撤廃が求められる。医療機関経営が営利企業に開放されるということは、医療の目的が利潤追求に変質していくということであり、介護保険における営利企業の例のごとく、患者不在の不正行為が横行することになろう。また、競争原理が支配する市場では、あるべき提供体制といった考え方は成り立たなくなり、利潤動機に基づくいびつな提供体制ができあがっていくであろう。

 このように、TPP参加は国民皆保険制度を根底から崩壊に導く決定的なインパクトを持つものであり、三つの原則を守るため保険医は一丸となって参加に反対しなければならないと訴えて、終了した。

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