山口県、上関原発埋め立て許可/中国電力に
山口県は10月22日、中国電力が同県上関町で進める上関原発の用地造成に向けた公有水面埋め立てを許可した。中国電力は今後、陸地部分の開発許可も得て、工期3年を予定する用地造成に取り掛かる。2009年春には国に原子炉設置許可申請をする構えだ。
中国電力の山下隆社長は許可を受け「計画は大きな節目を迎えた。地元の理解に感謝したい」と話した。
一方、周辺で漁業を営む同町祝島の反対派住民は反発。20日に埋め立て許可差し止めを求める訴訟を起こした原告団代表の山戸貞夫さんは「県は県民を守る本来の仕事を放棄した。今後あらゆる手段で抗議する」と語った。
中国電力は08年6月、予定地33万平方メートルのうち、海面14万平方メートルの埋め立てを申請。地元の上関町は9月に埋め立てへの同意を県に伝え、県は「地元の選択を尊重する」としていた。【共同】