対前年同月比事業収入は平均108.1%/09年度介護労働実態調査  PDF

対前年同月比事業収入は平均108.1%/09年度介護労働実態調査

 2008年9月の事業収入100に対する09年9月の事業収入指数(対前年同月比)が100%以上と回答した介護事業所は約6割を占めることが8月16日、介護労働安定センターがまとめた「09年度介護労働実態調査・事業所における介護労働実態調査結果報告書」で分かった。対前年同月比の平均は108.1%だった。

 同報告書によると、09年9月の事業収入が前年同月比「100%以上105%未満」だった事業所は22.1%で、最も多かった。次いで「120%以上」16.0%、「110%以上120%未満」10.3%などで、「100%以上」は合わせて57.3%だった。「100%未満」の事業所は合わせて27.7%、無回答は15.0%。

 サービス種類別に見ると、介護老人保健施設の71.9%、介護老人福祉施設の76.1%がそれぞれ「100%以上」と回答。一方、介護療養型医療施設で「100%以上」と回答したのは49.9%で、ほぼ半数だった。

 法人格別では、医療法人の60.3%、社会福祉法人の66.6%、民間企業の54.5%が「100%以上」と回答した。

 1万6860事業所を対象に、09年11月に調査を実施。7515事業所から有効回答を得た。

●介護報酬の7割は人件費へ

 09年9月の1カ月の介護報酬に占める人件費の割合を聞いたところ、全体の平均は70.8%だった。サービス種別では、介護療養型医療施設が60.3%、介護老人保健施設が60.6%、介護老人福祉施設が61.4%だった。介護保険外の収入も含む介護事業収入に占める人件費の割合は、全体で平均64.4%。サービス種類別では、介護療養型医療施設が55.1%、介護老人保健施設が54.4%、介護老人福祉施設が54.8%だった。

●介護報酬改定の影響「基本給引き上げ」3割

 09年度介護報酬改定に伴う経営面での対応状況を複数回答で聞いたところ、全体では「基本給の引き上げ」が30.4%で最も多く、次いで「諸手当の導入・引き上げ」26.6%、「教育研修の充実」21.4%などだった。一方「いずれもなし」との回答も21.1%あった。

 サービス種別に見ると、介護老人保健施設では「基本給の引き上げ」が45.7%で最も多く、介護老人福祉施設では「諸手当の導入・引き上げ」が44.6%で最も多かった。

 一方、介護療養型医療施設と訪問看護は「いずれもなし」がそれぞれ25.5%と45.5%で、最も多かった。(8/17MEDIFAXより)

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