実態反映せず現場から異論/府の介護・福祉人材確保中間案
介護や福祉を担うヘルパーらの人手不足に対応しようと、京都府は「介護・福祉サービス人材確保プラン」中間案をまとめ、公表した。京都ジョブパークとの一体運用する就労拠点整備などが案の柱だが、府内のヘルパーらでつくる団体から「なぜ離職が多いのか、当事者や労働者の声を聞き、調査をしてほしい」と見直しを求める声が出ている。
府によると、府内の介護・福祉分野従事者数は2006年度で5万5000人で、離職率は17%と高く、事業所は採用難に直面している。非正規雇用の人が居宅系サービスでは8割を占め、雇用環境の悪さも指摘されている。
中間案は、国に介護労働の報酬水準の適正化を求めるほか、府の事業として▽府福祉人材・研修センターと京都ジョブパークの機能統合▽専門性向上のための研修ネットワーク構築▽事業所への経営コンサルタント派遣―を盛り込んだ。