宇治久世医師会と懇談  PDF

宇治久世医師会と懇談

1月12日 うじ安心館

看護職との役割分担で意見交換

 協会は1月12日、宇治久世医師会との懇談会を開催。地区から21人、協会から6人が出席し、宇治久世医師会の大槻雄三理事の司会で進められた。

 大石嘉啓地区会長から、「医療や介護の制度について協会からいろいろと意見を聞きたい。また昨年、新事務所に移転し、新たなスタートを切られた。今後は、協会としても独自の運動を展開し、会員のために頑張ってほしい」と挨拶。続いて関理事長の挨拶、協会からの情報提供の後、意見交換を行った。

 地区から、「地域包括ケア研究会報告書」では、地域包括ケアを支える医師の役割分担について、現在の「定期的な訪問診療」から「在宅医療開始時の指標」に記述が変わっているが、医師は訪問診療ができなくなるということを示しているのか、と質問が出された。協会からは、詳細はまだわからないが、医師にはあまり前面に出てきてほしくない、という意図があるのではないかと回答。

 また、同じく地区から、地域包括ケアの看護職員の役割分担として、看護師に投薬等の権限を一部許可するということが検討されているようだが、そういったことには反対である。このようなことをなし崩しに行えば、医師の裁量権にも影響を及ぼしてくる。医師でも投薬の取扱いについては、慎重を期するものであり、それを看護師に許し、責任だけを医師に押し付けるようなことになるのであれば反対だ、との意見が出された。協会からは、国において「チーム医療推進」を看板にナースプラクティショナー(NP)導入の議論が進められているが、詳細については、正式にはまだ決まっておらず、検討段階である。NPの取扱いについては、各医療団体でも意見が分かれる。協会としても、医師側からの意見をまとめたいと考えている。看護サイドでも現在は、看護師の権限拡大に対して少し気運が高まっていると聞いている。しかし、権限を拡大するのであれば、当然ながら責任も問われることになる。いずれにせよ、現場の医師がどう考えているか、早急に意見をまとめ、発言していかなければいけない。今後、正式な決定事項が出るまでには、紆余曲折があると予想しているなどと答えた。

 その他、協会の休業補償制度や地区と協会の連携のためのメールボックス設置等に関して意見交換を行った。

27人が出席して開かれた宇治久世医師会との懇談会
27人が出席して開かれた宇治久世医師会との懇談会

ページの先頭へ