子どもは被保険者証返還の対象外に/民主有志議員、法案化へ検討

子どもは被保険者証返還の対象外に/民主有志議員、法案化へ検討

 国保の保険料を世帯主が滞納したことで医療費が全額自己負担となり、子どもまで医療を受けるのが困難になっているとして、民主党の有志議員は子どもを被保険者証返還の対象から除く法改正に向けて検討を始めた。9月2日の民主党厚生労働部門会議で、たたき台となる「国民健康保険法の一部を改正する法律案要綱骨子」を公表した。

 要綱骨子によると、世帯主が保険料滞納で被保険者証を返還した場合でも、市町村国保が子どもの分の被保険者証を交付できるよう、国民健康保険法の一部を改正するとしている。

 ただ、要綱骨子では、法改正の課題として、保険料支払い能力の有無に関わらず被保険者証返還の免除を認めると、保険料の不払いを誘発するとの批判も出ると指摘している。民主党の山井和則衆院議員によると、要綱骨子はまだ党の正式決定を経ておらず、有志議員内での検討段階の素案だとしている。

 民主党はこの問題を同党の厚労部門会議で取り上げ、厚生労働省に制度の見直しを求めているが、厚労省は制度を見直す予定は示していない。厚労省は民主党に対し、医療費が払えず困窮している世帯は、生活保護や保険料の減免措置など別の方法で救われると説明している。(9/3MEDIFAXより)

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